那須野の旅人

旅の行く手にはどんな世界が待っているのでしょうか・・・

池波正太郎と江戸料理



   和食が世界無形文化遺産に登録されるなど今、和食が世界的に注目されています。
   池波正太郎の作品に登場する和食の原点江戸料理は池波の和食への造詣の深さを
   物語るに十分です。小説や料理など苦手な向きには面白くもない記事かもしれません

                           池波正太郎

池波正太郎

池波 正太郎(いけなみ しょうたろう、1923年~1990年)は戦後を代表する時代小説・歴史
小説家。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』『真田太平記』など、主に江戸時代を
中心にした時代小説を次々に発表する傍ら、美食家・映画評論家としても著名であった。特に
『剣客商売』における主人公と料亭の女将、若い女房おはる等との江戸料理談義は面白い


               江戸料理帳(2013年4月~2013年6月)
時代劇専門チャンネルのオリジナル番組で、『剣客惣菜2』以来となる料理番組。 時代小説の
大家・池波正太郎のもう一つの顔である 「剣客商売」 他の中で 魅力的に描かれている “食の
場面”にスポットを当て、作品に登場した数々の江戸料理を池波ファンである日本料理「分とく
山」総料理長・野崎洋光氏が再現。その模様をレシピと併せて紹介していた。

番組の案内人は俳優が月替わりで担当。池波ファンの著名人をゲストに迎えて野崎の料理を
囲んで池波について歓談するほか、その料理が登場する作品の一節を朗読したり、ゲストと共
に池波が愛した名店を辿るロケ企画「“食跡”散歩」を行なうという番組だった


            単行本『剣客商売』、『鬼平犯科帳』他に見る江戸料理

剣客商売鬼平犯科帳

              江戸料理帳で取り上げられた和食の数々
1. 2013年4月6日 内海桂子 白魚の卵とじ (梅安蟻地獄「春雪仕掛針」)菜飯 (鬼平犯科帳5「乞食坊主」)
2. 2013年4月13日 逢坂剛 韮の味噌和え (剣客商売番外編「黒白(上)」蛤鍋 (鬼平犯科帳13「一本眉」)
3. 2013年4月20日 重金敦之(文芸ジャーナリスト) 穴子の煮こごり (闇の狩人(上))根深汁 (剣客商売1「女武芸者」)
4. 2013年4月27日 波乃久里子 浅蜊のぶっかけ (剣客商売9「待ち伏せ」)
5.. 2013年5月4日 山田純大 しんこ泥鰌 (鬼平犯科帳1「浅草・御厩河岸」)筍御飯 (鬼平犯科帳18「俄か雨」)
6. 2013年5月11日 古田求 芹の味噌椀 (鬼平犯科帳7「盗賊婚礼」)わけぎと木くらげの白味噌和え (同上)鱒の味噌漬(嫁菜添え)
7. 2013年5月18日 彭理恵(文藝春秋 企画室勤務) 蒟蒻と油揚げの白和え (鬼平犯科帳17特別長編 )豆茶飯 (剣客商売3「兎と熊」)
8. 2013年5月25日 江戸家猫八 鰹の刺身 (仕掛人・藤枝梅安 梅安最合傘「梅安鰹飯」)鰹飯 (同上)
9. 2013年6月1日 鳥越俊太郎 冷奴 (剣客商売11「小判二十両」)浦里(吉原の朝ごはん) (その男1「父」)
10. 2013年6月8日 縄田一男 葱入り炒り卵 (剣客商売7 隠れ蓑「決闘・高田の馬場」)軍鶏の臓物鍋 (鬼平犯科帳8「明神の次郎吉」)
11. 2013年6月15日 ロバート・キャンベル 焼むすび (仕掛人・藤枝梅安「殺しの四人」)芋茎汁 (秘伝の声(下)良夜)衣被(きぬかつぎ)
12. 2013年6月22日 山口正介 鯵の干物 (剣客商売番外編「ないしょないしょ」)小ぶりの茄子の味噌汁 (おとこの秘図(上)「湯煙」)
13. 2013年6月29日 檀ふみ山本博文 小兵衛弁当(剣客商売)


じっくり小説を読むのも良いが、 フジテレビなどで度々放映された 『剣客商売』は脚本の上手さも
あり藤田まことの好演と相まって 安直な時代劇ではなく 、 娯楽性の中にも優しさから来る詩情に
溢れ、観た後は爽快な気分になる。 下のチラシはテレビ以外の明治座公演の際に作られたもの


        明治座公演


ここで取り上げた料理例は今は終了している時代劇専門チャンネル江戸料理帳という番組で
取り上げられ、日本料理の専門家野崎洋光氏が再現、 レシピとして公開された一部である。

和食は色合いの自然さ、香り、 適度な動物蛋白とのバランスがとれた健康食なのが分かる。
江戸時代の庶民は淡泊な物の他、鶏肉、鰻や穴子など結構精のつくものを食べていたようだ


          冷奴と葱・大根おろし (剣客商売)
冷奴と葱・大根おろし(剣客商売)


                      蛤の湯豆腐 (剣客商売)
蛤の湯豆腐(剣客商売)


       こんにゃくと油揚げの白和え (鬼平犯科帳)
蒟蒻と油揚げの白和え(鬼平犯科帳)


                     穴子の煮こごり (闇の狩人)
       穴子の煮こごり


                     軍鶏のもつなべ (鬼平犯科帳)
しゃものもつ鍋



「剣客商売」の背景
「剣客商売」は16編106話、番外編1からなる大作で、時代は将軍 家重、家治の頃。 あの悪名高い
老中田沼意次(たぬま おきつぐ)が政治の実権を握っていた、いわゆる「田沼時代」である。
田沼意次
しかし、この小説では田沼意次は主人公秋山小兵衛の一子大治郎の妻となる三冬の隠れた父親と
いう設定になっていて小兵衛とは切っても切れない間柄で、お互いがすべてを理解しあえる仲として
描かれている。ボクも不思議に思い田沼意次について調べてみると意次の賄賂政治は歴史上何ら
実証されるような資料がないのである。 ではどうして賄賂政治家の烙印を押されたかだが、 どうも
判然としない。しかし、歴史家の間では田沼意次白説と黒説があるらしい。池波正太郎は意次白説
の立場からこの小説を書いている。故に意次は好人物で人徳のある政治家として描かれている



  1. 2014/01/13(月) 17:36:04|
  2. エッセイ
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  4. | コメント:4
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コメント

和食

お早うございます
今朝もとても冷え込んでいて、外は寒いです
実は私がPCを置いてある部屋は暖房を殆どつけない誰もいない部屋なんです
それであまりパソコンのところへ行きたくないと思うくらいの毎日の寒さです

池波正太郎さんは数々の時代劇、特に「剣客商売」などの時代劇が数多く出版されています
テレビでもおなじみのようですね
私はあまりテレビを見ないので分かりませんが、連れ合いの方はよく時代劇を見ているみたいです

こんなにいろいろな日本料理が出てきて居るのですね
私はやはり年のせいもありますが和食が一番好きで、外食をしても和食を頼んだりします

白和えと言えばお豆腐と春菊やこんにゃくなどが多い中、油揚げを使っているので、今度チャレンジしてみようと思いました

松ぼっくりさんもお体の方はだいぶ良くなられたようですね。
私も回復してきましたが、骨を支えている、コルセットは当分5月ごろまで装着しなければならず、それが結構つらいです

でも日常のことは殆どできるようになって、約半年の運動不足をこれから補っていかなければなりません
ただ、まだ重いものは持ってはいけないことになっているのでそのあたりが大変なことです

和食がいかに体に良いか、日本人の平均寿命を見ても分かりますね。
子供のころからファーストフードの洋風のものを食べるとその味に子供は美味しいと感じるようになって、和食を好まなくなるようなので「食」は小さいころに作られるのでしょう。要注意ですね
  1. 2014/01/14(火) 08:02:49 |
  2. URL |
  3. 花ぐるま #-
  4. [ 編集 ]

花ぐるまさんへ

ご丁寧なコメントありがとうございます。
平衡感覚失調症はかなり良くなりましたが、まだ歩行中に急に横を向いたり
振り返ったりすると足元がぐらつきますので、全快はもっと先ですね。
花ぐるまさんのほうも完治にはまだまだのようですね。
長い間にわたる病に見舞われましたが、お互い頑張っていきましょう。

まだ屋外の記事取材を控えていますので、和食が世界無形文化遺産に登録された折でもあり
こうした記事に纏めてみました。池波正太郎の小説は10作品程度しか読んでいませんが
小説の文体は淡々としたもので、各作品には必ず何ヶ所か主人公が江戸料理に
舌づつみをうつ場面が出てきます。主人公や料亭の女将の会話の中で
作り方など講釈したりもしています。それが決して退屈でないのが不思議です。
とにかく江戸料理に愛着と造詣が深い池波の姿が彷彿されます。

和食は幼い頃から馴染んでいるので、料理の出来栄えは別として、素人のボクでも
簡単に作れそうな気分になります。和食は色合いの豊かさ、香り、味わいなど健康食を
代表するような面もあり、達人が作れば一種の総合芸術といってよいものだと思います。

こうしたエッセイ風の記事にもお付き合いいただきありがとうございます。
  1. 2014/01/14(火) 17:34:27 |
  2. URL |
  3. 松ぼっくり #-
  4. [ 編集 ]

和食

こんにちわ~
私の友人の一人に時代小説ばかりを読んでる方がおられるのですが、
私はほんの少ししか読んでおりません。
藤沢周平には少しハマりましたが・・・

池波 正太郎は和食通でもあられたのですね。
図書館にもたくさん揃っていますので今度借りて読んでみたいと
思います。

和食が世界無形文化遺産になったことは日本人として誇らしいですね。
私は知多半島で育ちましたので煮魚もよく食べました。
冬になると煮こごりが出来ますのでそれが大好きでした。
熱いご飯にのせますとす~っと溶けます。
そのごはんが美味しかったのをよく覚えています。
ハマグリのお吸い物なんかもいいですね。

我が家の朝食は毎日具だくさんのお味噌汁をつけています。
今は九州の麦みそを使っています。
赤だしも大好きで回転ずしなどへ出かけたときは必ずいただきます。

まだまだ寒さが増しそうです。
御身お大事になさって、無理されませんように・・・

今晩はカキフライをします~。(*^^*)

面白い記事をありがとうございました。






  1. 2014/01/17(金) 16:43:49 |
  2. URL |
  3. magamik #-
  4. [ 編集 ]

magamik さんへ

ご丁寧なコメントありがとうございます。
昨日は乾燥した寒い中、久しぶりに遠出をしました。行く先は適度な湿度がある施設でした。

和食は一度に何品も作ると結構時間がかかり面倒ですが、単品なら
ボクなどにもかなりのレパートリーがあります。
自分の物は自分で作っていましたが体調の悪い一時期は家内の世話になりました。
ボクも毎朝作る味噌汁は簡単にしようと思っていても、つい具沢山になって
それだけで栄養充分ではないかと我ながら思うほどになります。
和食はやはり歳を取ると切っても切れ離せない料理になりますね。

池波正太郎の小説などに出てくる和食は決して凝ったものではないので
自分でも作れます。一流の料理人に懸かればきっと素晴らしいものになるでしょう。

藤沢周平の時代物は池波と並んでよく読まれていますね。東京在住の頃、女性でファンがいました。
ボクは藤沢作品は「山桜」他、少し読んだだけですが、映画は「武士の本分」や
「たそがれ清兵衛」など5,6本は観ています。
池波正太郎には無い視点で庶民の生活が描かれていますし、特に封建社会での
北国の小藩の下級武士の悲劇と女性の生き方の難かしさを良く見つめていますね。
  1. 2014/01/17(金) 21:37:36 |
  2. URL |
  3. 松ぼっくり #-
  4. [ 編集 ]

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